「家族破壊に終止符を」祖国と青年2021.4

家庭破壊に終止符を!
(1)左翼・フェミニストによる家族破壊の手口

祖国と青年 3年4月号 42p~
メリーランド州立大学講師 エドワーズ博美

 少子化と家族崩壊の勢いが止まらない。男性の4人に1人、そして女性の7人に1人が生涯未婚と言う現状、さらには女性の晩婚化を鑑みると、少子化の流れも加速することはあっても止めることは出来ないのではないか。それならせめて、幼児虐待で命を落とす子供がいなくなるように、生まれてきた子供達が立派に成長して社会に貢献する大人になれるように、家族崩壊の流れだけでも喫緊に止めなければいけない、そんな思いで筆を執っている。
 家族崩壊を止めるには、まずその原因を突き止めることが大切だ。第二次世界大戦後の日本でなぜここまで家族崩壊が進んだのか、その原因とそれに対処する方法に思いを巡らしてみたい。

1.第二次大戦直後の家族崩壊

 第二次大戦後、日本を占領したGHQ内部に多数の共産主義者がいたことは、インテリジェンス研究の第一人者である江崎道朗氏により広く知られるところとなった。江崎氏はこうした共産主義者たちの平和に対する考え方を氏の著書『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』の中で次のように説明している。「レーニンや共産主義者たちにとっては、そもそも戦争の根本原因は資本家によるマーケットの奪い合いなのだから、資本家階級による国家を解体してプロレタリア独裁を打ちたてないかぎりは平和にならない。」
 共産主義者や左翼活動家たちがなにゆえ日本を弱体化するような活動に精を出すのか、この一言で謎が解けたような気がした。保守達が国家や国体を守ることに心血を注いでいるのと同様、共産主義者たちは彼らなりのイデオロギーに基づいて国家解体に心血を注いでいるのだ。間違ったイデオロギーとは言え、それが共産主義者たちにとっては正義の戦いなのである。そしてその戦い方の巧妙さゆえに、国民の知らない間に国全体が汚染されてきていることに大多数の人は気づいていない。
 第二次大戦後、GHQによる公職追放でそれまで国家を支えてきた人たちが公職から追放された。彼らが追放された後、その要職を担うようになったのがこうした偏見に毒された共産主義者達だ。
 その挙げ句、憲法から家族条項が抹殺された。大戦後GHQ主導で作成された現憲法第24条には「婚姻における夫婦同等の権利」と「家族における個人の尊厳や両性の平等」は謳ってあるが、家族保護に関しては何も言及がない。家族保護の文言が憲法に明記されなかったツケは、その後の民放および戸籍法改正でも如実に表れてる。憲法24条に適応するように改正された民放では「家より個人」に重点が置かれ家父長的家制度は全面的に廃止されてしまった。
 民放および戸籍法を起草した社会主義者たちは「家」制度廃止に向けて躍起になり、明治民法の「家」に関する既定をすべて排除してしまった。さらに家族制度の規範であり、日本人の美徳といっていい「孝行」という考えさえも、彼らは親子を一生涯において支配服従関係に置くという偏見のもと、好ましくないものとしている。その結果、新しい家族は夫婦とその未成熟の子を基本として、成熟した子との親子関係は重要視されなくなってしまった。民法改正で家父長制度が廃止され、新戸籍法では世代間の繋がりが喪失されてしまった。
 搾取する者される者、支配する者される者、こうした二者対立関係でしか物事を考えられない左翼リベラル主義者の独断と偏見で、民放および戸籍法改正が行われたと言っても過言ではない。この考えに基づいて改正された新戸籍法では、夫婦とその子のみが同じ戸籍に記載され、3世代目は認められないどころか、子供から離婚の届け出があったときはその子について新戸籍を編成するようになった。
 個人的な話になるが、私は母方の家を継いでいるので家系を把握するうえで、本籍のある熊本市役所に何度も足を運んで祖父の代に遡って戸籍を取り寄せた。祖父の戸籍が作られたのは旧戸籍法の時代で、そこには祖父の配偶者と子供のみならず、両親、兄弟、兄弟の配偶者なども詳細に載っている。除籍されるのは死亡した場合か結婚して他家に嫁いだり養子に行ったときのみだ。
 しかし、新戸籍法が3世代を認めないということを知った後、数年前に母が死亡した後に取り寄せた戸籍をもう一度じっくり見直して目が点になった。長男である兄が×で消されている。死亡したわけでも養子に行ったわけでもない。結婚したことにより新戸籍が編成されたからだ。明らかに親子関係の希薄化、そして連綿と続く家族の歴史的流れを断ち切るためとしか思われない改正だ。
 前述の江崎氏は、こうした一連の法改正による核家族化もさることながら、住居の面でも核家族化が助長されたと次のように言う。
 GHQのもとで昭和26年に公営住宅法が制定され、2DKを基本間取りとした51型という公営アパートが全国各地に建設されるようになった。実はこの51型の設計理論を主導した建築家が西山夘三と浜口ミホという社会主義者たちなのである。彼らは戦前の住宅を課長の支配する封建的住宅だと非難した。そして封建制を打破する名目で「家」の格式を表現する座敷や床の間、神棚、仏壇を排除した。代わって寝室や台所といった居住空間を重視する欧米風の間取りを採用することを提唱、しかも「若い夫婦を大家族から解放する」という名目で3世帯同居を否定し、核家族を標準家族とする2DKの鉄筋集合住宅の建設を訴えたのである。
 かくして、日本の長い伝統だった3世代家庭が消え、日本の家から昔ながらの仏壇や神棚が消えるにしたがって日本人の精神性が損なわれていった。国家解体に向けて共産主義者達がまず取り組んだのが家族解体というわけだ。それは家族解体が国家を解体するには最も効果的な方法だからだろう。これが、第二次大戦後の最初の家族崩壊だ。敗戦後の日本で国民が一丸となって経済再建に取り組んでいる最中、左翼リベラル思想に染まった人達は水面下で着々と家族破壊を進めていたことになる。

2.「男女共同参画」という名の家族破壊

 第2の家族破壊は男女共同参画という美名に隠れてやってきた。周知のとおり1995年の国連北京会議で採択された行動綱領に基づいて作成されたのが、男女共同参画社会基本法だ。それゆえ、男女共同参画を理解しようと思えば、この北京会議に跋扈して押しかけてきたフェミニスト達の実態を知る必要がある。
 アメリカにおけるフェミニズム研究の第一人者であるクリスティーナ・ホフ・ソマーズ博士は著書『誰がフェミニズムを盗んだのか』(※1)の中でフェミニズム運動の変遷を次のように説明している。
「150年以上も前に始まった第一波の伝統的フェミニズムは、選挙権や結婚、離婚、子供の養育といったことに対する同等の権利、すなわち法の下での平等を求めたものだった。
 しかし、1960年代に起きた第2波のジェンダーフェミニズムといわれるものは、世の中全てを性差という色眼鏡で見て、女性は性革命に勝利しなければいけないと説く。この第2波は60年代の反戦、反政府運動に刺激され、フェミニズムを反体制思想という過激な方向へと導いて行った。彼女たちは、ヘルベルト・マルクーゼ、カール・マルクス、フランツ・ファノン、ジャン=ポール・サルトルといった人達の本を愛読して、文化や社会制度、慣習をどのように批判するかを学んだ。
 1970年代に入り、彼女たちは男性上位の社会に対抗するために結束する喜びを見つけた。男対女、抑圧する者とされる者という観念でしか物事を見られない女性たちにとっては、もはや断片的な改革では満足できず、社会制度そのものを変革するという過激な運動へと変わって行った。」
 こうしたマルクス共産主義思想に洗脳された過激なジェンダーフェミニスト達が跋扈して押しかけたのが北京会議であり、北京会議で採択された「北京宣言」と「行動綱領」に基づいて制定されたのが「男女共同参画社会基本法」だ。共産主義者の目的が国家解体であったように、彼女たちの目的は社会制度や慣習の破壊にあり、その事始めとして家族破壊に躍起になった。
 男女共同参画社会基本法が制定された後に起きた社会の変化にそれがよく表れている。彼女たちは家父長制度を象徴する専業主婦を無能扱いし、育児の外注化を進め、「性と生殖の健康と権利」という名の中絶推進と性の解放を勧めた。さらにジェンダーフリーという言葉を広めて、男らしさ女らしさという性差を否定し、「家族の多様化」というもっともらしい言葉を使って、伝統的家族という日本古来の家族制度に対する価値観を破壊してしまった。
 基本法が制定されたとき、フェミニストの上野千鶴子は「よくこんな過激な条例を通したものだ」と小躍りして喜んだと漏れ聞こえてくる。「男女共同参画」(男女平等)という、誰もが否定できない耳あたりのよい言葉に騙され、「北京宣言」という国連のお墨付きというだけでその実態を把握しようともしなかった政治家たちの大失態である。
 しかし、少し調べれば、「北京宣言」も「行動綱領」も草案決議採択時点で60ヵ国以上の各国代表が「留保」や「解釈」という形で異議を申し立てていたのが分かったはずだ。各国から留保されたテーマの中には、「家族の定義が不明瞭で伝統的家族の重要性に関する指摘が欠如」や「個人主義が強調されすぎて真の女性の向上に繋がらない」といったものもある。
 アメリカにファミリー・ウォッチ・インターナショナル(FWI)という伝統的家族を守るために活動しているNPOがある。「性と生殖の健康と権利」に関して、FWI代表のシャーロン・スレイター氏は自身の著書『家族のために立ち上がる』(※2)の中で次のような指摘をしている。「性行動に対するあらゆる社会的規範を攻撃する運動は家族破壊運動以外の何物でもない。」中絶を推奨し過激な性教育を推奨する「性と生殖の健康と権利」という概念は、性行動を家族から解放することによって家族破壊を狙っているという。
 全世界で中絶と過激な性教育を展開する国際家族計画連盟(IPPF)の加盟団体である全米家族計画連盟で性教育指導者として訓練を受けたある女性は、IPPFの偏向した姓への考えに驚きを覚え、次のように警告している。「彼女たちにとって性交は、結婚生活や子供を授かるためといった意義のある関係構築のための特別な行為ではなく、ただ単に快楽を求めるためのもので、中絶をするのは滞りなく性の権利を履行するためでである。」(※3)性を解放し、子供達にセックスの快楽を教え、妊娠すれば中絶して大儲けする、それがIPPFの実態だ。IPPFの加盟組織は日本にもある。
 「性と生殖の健康と権利」という日本社会に馴染みのない言葉を使って、性を解放してフリーセックスや中絶に対する罪悪感を抹消してしまったのだ。その結果が「できちゃった婚」であり、安易な不倫や離婚である。それに拍車をかけるように、「家族の多様化」という言葉を通してなんでもありの家族をよしとしてしまった。我が家の娘が高校で使っていた「家庭総合」には、「多様化する家族」と題して次のような記述がある。
 「近年は、結婚して家庭をもつことがあたりまえという考え方から、さまざまな生き方の選択を認め、多様な家族のあり方が受け入れられるようになってきた。夫婦別姓を選択する夫婦、家制度を継承する先祖代々の墓に入るのをさけて、夫婦の墓や共同墓地をつくる人達も増えている。家族に対する柔軟な考え方は、多様な暮らし方を認め合う社会をつくる。親子や夫婦がさまざまな事情で別居しながら、協力関係をきずいている家族や、親族でない者同士が、共同生活者として一緒に暮らしている世帯も特別な例とは受け取られなくなっている。」
 この教科書の監修は神奈川県立かながわ女性センター初代館長である。独身、離婚、母子家庭、同性婚、事実婚、夫婦別姓、なんでもありのオンパレードだ。「家族の多様化」と言えば聞こえは良いが、政府主導による家族崩壊政策に他ならない。その挙句が昨今の少子化である。小手先の対策で長年の教育のツケが解消されるとは思えない。少子化対策には「伝統的家族の素晴らしさ」を子供達に教えることから始めるべきだ。
 第二次大戦後の家族崩壊が国家解体を目論む共産主義者によってもたらされたように、男女共同参画という名の家庭破壊は社会制度や慣習の変革を目論む過激フェミニスト達によってもたらされた。この家族破壊は今でも着々と進行中である。
 ちなみに令和2年度の男女共同参画基本計画予算額はなんと10.4兆円である。「男女共同参画の視点に立った社会制度、慣行の見直し」には6.6兆円もの予算が当てられてある。国の防衛予算と同等の額をこうした見直しに使う必要が本当にあるのか。フェミニストたちが唱える社会制度や慣行の見直しが一体何なのか、国民はもっと目を光らせるべきだ。

3.「連れ去り」という名の家族破壊

「連れ去り」という、この聞き慣れない言葉を初めて耳にしたのは、5年前に関東在住のN氏から彼自身の驚くような体験を聞かされた時だ。
 「東日本大震災後まもなく自宅に帰ると妻が一人娘を連れていなくなっていた。市役所に相談しても支援措置申込書が出されているということで転居先は秘匿にされていた。ようやく妻と娘が熊本にいることを突き止めて会いに行っても警察沙汰にされて会うことも叶わなかった。その後、妻側の弁護士との話し合いで正式離婚が成立し養育費を払っているが娘には会えない。」
 N氏のように、ある日突然配偶者が子供を連れ去り、その後子供に会うことさえ出来ない人たちのことを「連れ去り被害者」という。N氏は妻の軌跡を辿るうちに妻の失踪に「男女共同参画センター」が関わっていることを突き止めた。
 「妻はなにかのきっかけで男女共同参画センターという女性センターに通い始めて性格が変わってしまった。それまでは普通の専業主婦だったのが、センターに行き始めてから夜遅くまで部屋に閉じこもり夫婦間の会話もなくなってしまった。妻が通ったセンターを調べていくうちに、センターでフェミニズム思想に洗脳されてしまったのが分かった。
 妻が通っていた男女共同参画センターの蔵書がその極左ぶりを証明している。ジェンダーフリー(72冊)、マルクス主義(22冊)、従軍慰安婦(167冊)、離婚(384冊)、同性愛(102冊)、夫婦別姓(59冊)、反原発(36冊)、在日(106冊)等々。センターで離婚弁護士を紹介され、弁護士は子供の親権を取るために子供を連れてシェルターに入り、その後DVを理由に行政に支援措置申出書を提出するように指導する。行政はたとえ虚偽であっても支援措置申請書を出されると転居先を秘匿してしまうが、夫側の意見や反論には耳を貸そうともしない。」
 何人もの「連れ去り被害者」と面会したことのある支援団体代表は、ほとんどの被害者がN氏と同様の経験をしているという。こうしたことから、下記のような「連れ去りパターン」が見えてくる。

 ・妻が些細な事で女性センターに相談に行ってフェミニズム思想に洗脳される。
 ↓
 ・妻が子供を連れてシェルターに入り、行政に虚偽DVを申し立てる。
 ↓
 ・離婚を求める訴状が届く。
 ↓
 ・法的な闘争開始。
 ↓
 ・子供に会いに行くと警察を呼ばれるので、別居親は会いに行くのを我慢して調停や裁判を続ける。
 ↓
 ・子供が会いたがっていないなどの理由をつけられ、面会交流できない。
 ↓
 ・何年も経過するうちに「継続性の原理」が適用され、ますます不利になる。
 ↓
 ・子供に会えるならと和解するが会えることはない。

 さらに、別の「連れ去り被害者」はシェルターの実態についても言及している。彼の調査によると、全国の民間シェルターの7割を傘下に置く、「全国女性シェルターネット」は慰安婦の火付け役を自認している日本キリスト教婦人矯風会と深い繋がりがあり、矯風会が運営している中・長期シェルターの所長を務めたこともある人物は、女性国際戦犯法廷を主催した「戦争と女性への暴力」日本ネットワークの共同代表をも務めた人物だった。
 シェルターに入居体験のある女性によると、シェルターでは子供達は毎日父親の悪口を聞かされ父親嫌いになり、シェルターに入居したというだけでDVの裏付けになるという。女性センターやシェルターで紹介された離婚弁護士の殆どが、「自由法曹団」や日弁連の「両性の平等に関する委員会」に属している左翼弁護士達だ。離婚を成立させ養育費の10%から30%を報酬として受け取る彼ら弁護士にとって、「連れ去りビジネス」はオイシイ収入源だ。
 最近知り合った連れ去り被害者の葛西明光氏は2017年9月に7人の子供全てを連れ去られ、その後出された支援措置の壁が立ちはだかって子供達を探し当てることはできなかった。2018年の宮崎と札幌の家庭裁判所調査官報告書では里子に出されたとのことだが、子供を愛する実父がいるのに他人に渡す権利が行政や司法にあるのだろうか。葛西氏にはいまだに子供の行方も生死さえも分からない。未だ離婚が成立していないので、7人の子供達の親権は全て葛西氏にある。それにも関わらず子供達には会えない。「親権」をもっていることがなんら「連れ去り」の解決にはならないということの証左である。
 こうしてみると「連れ去りビジネス」に関わって配偶者を唆し、家族破壊に勤しんでいるのは、フェミニスト、左翼弁護士、反日似非人減活動家たちであり、彼らに唆された行政や司法であることが分かる。「連れ去り被害者」の中には子供に会えない悲しみから鬱状態になり自殺した人も少なくないと聞く。無理矢理連れ去れて、シェルターに入れられ転校を余儀なくされた子供達の中には登校拒否になった子供もいる。前述の7人の兄弟たちは兄弟が助け合う仲の良い子供達だったというが、里子に出されてその後の消息は皆無だ。
 家族破壊に余念のない左翼活動家たちにはこうした家族の悲しみなどどうでもいいのだろう。自分たちの目的達成のためなら手段を選ばない、それが彼ら家族破壊者たちの実態だ。「連れ去り」の闇はこの上なく深い。

4.国連を舞台にした家族破壊

 第二次大戦後の家族破壊を、民放および戸籍法改正、男女共同参画社会基本法、および連れ去りビジネスに焦点を当てて振り返ってみた。しかし、左翼たちによる家族破壊は国内でのこうした一連の動きと連動するように、国連を舞台にして行われてきたことも忘れてはならない。
 2010年5月に初めて国連欧州本部のあるジュネーブに行き「児童権利条約」の日本審査会を傍聴した。そこには100名以上の左翼活動家たちが押し寄せており、日本における些細な問題さえもあたかも重大な人権問題であるかのように針小棒大に人権委員たちにまくしたてていた。彼らの意見を鵜呑みにした委員たちは日本の伝統文化などお構いなしに、左翼の意見をそのまま日本政府に突きつけるという構図になっている。そのときの左翼の要求の一つが「非嫡出子の遺産相続格差問題」だ。
 この要求を日本政府に突きつけたタイ人委員に、休み時間にこんな質問を投げかけてみた。「非嫡出子と嫡出子の遺産が平等でないのは不公平だというけれど、日本の伝統的家族制度では長男が年老いた親の面倒を見、先祖代々の墓守をする。こうした家族に対する責任のある子供となんら責任のない非嫡出子に同等の遺産を与えることの方がよほど不公平じゃないか。」これに対する委員の返答は「私はそんな日本の伝統など知らない。でも子供には罪はないのではないか。」左翼やそれに唆された委員の頭には、伝統や家族制度の大切さなど微塵もない。
 この遺産相続格差問題は周知の通り、平成25年9月の最高裁で違憲判決が出され、12月5日には民放が改正されている。そのときの最高裁の意見は「家族のあり方に対する国民意識が多様化しており」「諸外国が婚外子の相続格差を撤廃している」という、いかにももっともらしいものだったが、この判決はとりもなおさず「一部過激フェミニストの活動が日本の司法を操った瞬間」であり「国連で暗躍している人権活動家がまたしても日本の家族制度を破壊した瞬間」だった。大多数の日本人の知らないところで、一部左翼リベラル主義者は国連にまで足を延ばして家族破壊に余念がない。
 7年前から一人国連に乗り込み左翼対策をしているテキサス親父事務局の藤木俊一氏によると、こうした左翼活動家の多くがジュネーブに事務所を置き活動しているという。どこからこうした潤沢な資金が出ているのか気になる。男女共同参画の国家予算がこうした活動に流れているとしたら、国民の税金を使った巧みな家族破壊である。(続く)
 
(※1)Christina Hoff Sommers, “Who Stole Feminism” (Touchstone, 1994)
(※2)Sharon Slater, “Stand for the Family” (Inglestone Publishing, 2016)
(※3)The Christian Institute newsletter dated 7 May 2020, “Former sex educator exposes Planned Parenthood ideology”