離婚を推奨する「女性センター」の実態 祖国と青年2016.02

男女共同参画と言う名の家庭破壊工作

祖国と青年 28年5月号
掲載 メリーランド州立大学講師 エドワーズ博美

家庭破壊を目論むフェミニズム

 世界中のフェミニストたちが跋扈して押しかけた北京会議から20年、そしてこの北京会議で採択された行動綱領に則って男女共同参画社会基本法(以後、基本法)が採択されて16年の歳月が経つ。フェミニズム運動が日本を席巻してからというもの、家族崩壊の流れがとまらない。1995年における生涯未婚率は男8.99%、女5.10%だったのが15年後の2010年にはそれぞれ20.14%、10.61%と男女ともに倍以上増加している。
 確かに基本法の制定と未婚率の増加を短絡的に結びつけることはできないかもしれないが、基本法成立当初から男女共同参画推奨者が提唱する「家族の多様化」なるものは「家族の崩壊」をいとしたものであるとの指摘はあった。フェミニズム思想に詳しい林道義氏はフェミニズムは革命思想であるとまで指摘し、次の様に述べている。「フェミニズム運動の背後には日本の革命を目指す勢力、日本の健全な文化と秩序を内部から崩し、力を弱めようという勢力が隠れている」「革命を勝利に導くために、現体制の秩序を乱し、道徳を崩し、価値観を混乱させ、体制を弱体化させるのが隠れた動機であり、そのために社会の基本的な枠組みを崩そうとしている」(「正論」平成14年8月号)
 社会の基本的な枠組みである家族、そしてその崩壊を目論むフェミニズムにはこうした革命思想や過激性が潜んでいることはしばしば耳にしてはきたが、それを日常生活の中で実感として感じることは今まであまりなかった。しかし3か月前に愛媛県にある「健全な男女共同参画をめざす会」の会長の青井美智子氏を介して紹介されたA氏の体験談はまさに聞く耳をうたがうものだった。

 

妻が娘を連れて家出

 A氏は大手企業に勤務するサラリーマンで、専業主婦の奥さんと小学生の娘さんとの普通のどこにでもあるような3人家族だった。それが、東日本大震災の後仕事が多忙になり、家に帰ってもなかなか思春期の娘と思うように会話ができなくなったころ妻が突然娘を連れて家出した。「健全な男女共同参画社会をめざす会」発行の「なでしこ通信60号」に投稿されたA氏の体験談を下記に紹介する。

 数年前、突然妻が娘を連れて家出しました。家出当初は何がおこったのか全くわからず、その軌跡を巡るうちに男女共同参画がこういうことに加担していることに気付きました。私は仕事を頑張っており、家庭は普通にうまくいっていたと認識しています。娘が小学校4年になり思春期で父親を避けるようになりました。それが原因で些細な事で妻と口論するようになってしまいました。その直後に女性相談所に行っていたことが、後日わかりました。妻は専業主婦であり、以前より英語の絵本の翻訳を近所の仲間と昼間だけ趣味でやっていました。相談所に行ってからは夜中の3時まで自室にこもって翻訳の勉強をするようになりました。何をしているのか聞くと「コンクールに応募して賞を取って翻訳の仕事をする」と言いました。こういう状況になり当然会話もすくなくなり家事もおろそかになりました。何かの思想を教えられて考え方を変えられてしまったのだと思いますが、急に家庭がぎくしゃくしてきて歯車がかみ合わなくなりました。
 多くの当事者と話をする機会がありますが、女性相談所に行くと別人になってしまうと聞きます。相談に行くと3か月から1年以内に子供を連れて家出してしまうようです。恐ろしいのは相談所経由で家出した場合には100%離婚になってしまいます。国のきちんとした機関であれば、相談を受ければ家庭を良くするように指導すべきです。女性で相談所に行った複数の方から聞きましたが、何でもDVにしてしまい家庭を破壊する事を推進しているのが現実のようです。自民党の多くの議員や保守系の識者が「男女共同参画は家族を破壊する」と「正論」等の雑誌で述べておられます。雑誌を読むと、男女共同参画は偏った思想をもった左翼がかかわっていて、専業主婦に対して「あなたは才能があるのに家庭に閉じ込められていて無銭労働を強いられている奴隷であり搾取されている」と教えるようです。女性に生まれてきたことが不幸で男性は敵だと教え、女性は自立しなければならないと刷り込まれるようです。偏った思想とはフェミニストが教えるジェンダーフリーという共産党の中でも過激な新左翼とか中核派という組織の思想のことです。
 主婦は家事をして家庭を支えているという自覚をもっていなければやっていけません。こういう思想を教えられると相手に対して感謝の気持ちを持たなくなり、家族がバラバラになってしまいます。連れ去り弁護士や女性相談所等の行政機関がちょっとした夫婦の行き違いを拡大解釈し離婚を推奨しています。連れ去り弁護士は離婚させて成功報酬を貰うのが目的だと言っても過言ではありません。
 中学生の娘は2年半ずっと不登校で対人恐怖症で引きこもりになってしまいました。私は面会さえできない状態が続いています。このような事態になってしまい妻の母親は心労のあまり鬱病になって3年間も入院したままです。男女共同参画は家族を破壊するということは紛れもない事実です。自民党や保守の方々によってこういう仕組みが改められることが必要だと切実に思っております。私は目下、良心的な弁護士やこういう仕組みに危機感を持った方々を紹介され娘との関係を修復するために何をするべきか模索中であります。

 

DVの濡れ衣を着せられて

 A氏は妻が娘を連れて家出した後、懸命に二人の行方を捜し、ようやく九州にいることを突き止め、小学校の先生をしている友人を伴って会いに行った。女性相談所で洗脳されてこうした行動にでたのであれば、ゆっくり話し合えば分かり合えるのではないかとの一抹の望みを抱いてのことだ。学校帰りの娘に合って何年ぶりかに親子の対面を果たし、妻にも学校に来るように説得しながら学校で先生方と穏やかに話し合いをしている矢先、警察に介入され妻に会うことは叶わなかった。こうした何でもないようなことへの警察の介入に憤りを覚えながらもA氏はその問題点を次のように指摘する。
「全国に配偶者暴力相談支援センター(以下、支援センター)と呼ばれるものがある。都道府県によって、婦人相談所のほかに女性センター、福祉事務所などがこの支援センターに指定されている。支援センターでは、相談を受けたという事実だけで証明書を発行してくれ、妻がこの証明書を持って自治体の窓口へ行き支援措置申し込みを提出すると、夫の意見も聞かず事実調査もせずに一方的に妻の住所を非開示にしてしまう。この一連の行政措置で問題なのは、支援センターは暴力を受けたという人の申出に基づいて保護措置を取るのが目的の機関であって、暴力があったかどうかを事実認定する機関ではなく、またそれができるような人材も置いてはいないということだ。それにもかかわらず、警察も行政もいったんこうした措置が取られると夫の話も聞かずに夫をDVの加害者と決め込んでしまう」
 なお、内閣府男女共同参画局のHPによると、「支援センターが行う業務のうち一時保護については婦人相談所が自ら行うか一定の基準を満たすものに委託して行われる」という。一時保護、一般に「シェルター」と呼ばれるものの婦人相談所の管轄ということになる。

女性から相談を受ける機関
女性センター 婦人相談所
  • 各都道府県や市町村が自主的に設置
  • 名称は「女性センター」「男女共同参画センター」「女性相談所」等々
  • 主に配偶者からの暴力相談を受け付ける
  • 各都道府県に一つ設置を義務付け
  • 配偶者暴力相談支援センターの機能も担う
※配偶者暴力相談支援センター

  • 証明書発行→自治体への申請で住所非開示に
  • 一時保護(シェルター)

A氏は前述した制度の壁に阻まれて妻や娘の住所を学校や自治体に聞いても教えてもらえず、また自らが探し当ててもDVの刻印を押されてしまったがために警察に介入され妻との話し合いさえできなかった。この一件の後、A氏は妻は離婚弁護士の勧めで再度住所を変え、娘は今長期不登校になっているという。

フェミニズム思想による洗脳

 それではA氏の妻も相談に行ったという女性相談所とはどういう機関には「婦人相談所」と「女性センター」の2種類がある。前者は主に配偶者からの暴力の相談を受け付ける機関で各都道府県に1つ設置が義務付けられており、平成13年4月に設立した配偶者暴力防止法により配偶者暴力相談支援センターの機能も担っている。後者は各都道府県や市町村が自主的に設置したもので「女性センター」「男女共同参画センター」「女性相談所」等々名称は様々だ。これら女性センターは暴力以外にも女性問題一般に関する相談を受け付け、東京は最多の29団体が女性センターを運営している。A氏在住の自治体の場合も市が業務委託した民間NPOがセンターを運営している。しかs、実際にはこの女性センターはフェミニストや過激思想を持つ者の巣窟と化し、そこではフェミニズム思想の洗脳が行われていることを、自らもシェルターに2度入ったことがあるBさんはその恐るべき実態を次のように話す。
「相談所に行くとまず主人の勤め先を聞かれ、零細企業の場合は相手にされないが大手企業や公務員、医者等の場合は力を入れる。そしてまず熊谷早智子著の『家庭モラルハラスメント』を読まされ、陳情書などにはこの書籍の中の表現そのもので書くように指導され、次回相談所で開催される講演会に来るように言われる。講演会ではジェンダー思想を徹底的に教え込まれ、子供はお父さんが怖い人であると教えられる」「その後シェルターに入ると、主人が今までしたことを書けと言われて延々と紙に書かされ、”もしあなたが旦那の元に戻ったら、それは子供は児童相談所の施設に入れなければならない”と脅される。子供はシェルターに入っている間は学校にも行けず、ひたすら父親の悪口を書かされ、ここでも相談所同様、父親は怖い人と教えられる。こうして子供が書いた物は裁判でも使えるし、こういうものを父親に見せることで父親はショックを受け子供を諦めるようにする目的がある」
 通常シェルターに1か月入れてその後引っ越しをさせ子供は転校させるというのがマニュアル化されており、A氏の場合もそうだったように、父親が子供に会いに行くと無条件で警察を呼ぶようだ。父親が来て怖いかが有利になるから呼ぶ必要もないのに警察を呼んでおいて、「子供を連れ去りに来て、警察沙汰にされた」と言う。全て離婚を有利にするための工作で、目的のためにはありとあらゆる手段を使う、いかにも偏向思想に偏った弁護士が考えそうなことだ。

自治体はセンターの監督を

 Bさんはまた「DVシェルターは民間であり収容人数に応じてお金が行政から支給されるので積極的に収容し、さらに入所させて何人離婚させたかで評価されるため、何が何でも離婚させる」とも言っていた。ブログにシェルターでの体験を書いたCさんの場合は「彼氏ができたので離婚を有利に進めたいからシェルターに入った」という。Cさんはシェルターに入った後、書類に主人から受けたDVを書くように言われ、暴力はなかったと言ったところ「暴力や暴言だけじゃなくて、あなたが嫌だなと思ったことは全部DVなのよ」と言われたという。いわば、行政が離婚に加担して国民の税金を家庭破壊のために使っていると言っても過言ではない。
 A氏が調べたところによると、こうした女性センターや男女共同参画センターと言われるところにある書籍はほとんど過激フェミニストと呼ばれる人たちの著書で、家族を擁護する立場にたった書籍はほとんど皆無であるという。自治体から業務委託されてあるのであれば、自治体にはこうしたセンターが過激思想一色に染まっていないかを監督する責任があり、センター発行の証明書が行政の窓口で大手を振って横行している以上、資格をもった専門家が証明書を発行すべきである。こうした相談履歴だけで住所非開示措置が発動される問題については、平成27年4月の参議院法務委員会で真山勇一議員も取り上げていた。
 フェミニスト思想の洗脳場所と化し、相談者が離婚弁護士の格好の餌食になり、A氏のように罪のない男性がDVの濡れ衣を着せられ、子供が犠牲になり、家族崩壊が国民の知らないところで進められている。こうした現状の「女性センター」のありさまは見直されるべきである。
 愛媛県にある「健全な男女共同参画社会をめざす会」というNPOに触れたが、男女共同参画社会は大切ではあるが、それは健全なものでなければいけない。男らしさ、女らしさをことごとく否定し、男性を敵視する社会など到底健全とは言えない。「婦人相談所」や「女性センター」を機能させるには、相談者を主人の収入でふるいにかけるのではなく、まず彼女たちの悩みを真剣に聞き、的確に対応できるカウンセラーを置くべきだ。そのうえで、本当にDVの被害にあっている人のみシェルターに収容するべきである。誰もかれも離婚させるというその態度からは家族の幸せを思う気持ちは微塵も感じられない。

離婚が子供に与える悪影響

 さらに、こうしたフェミニストたちの対応で問題なのは、離婚が決して問題の解決策にはなりえないということさえ理解していないということだ。「離婚は人々を幸せにするのか」(アメリカ価値研究所、2002年)という調査では「不幸せな結婚生活に終止符を打って離婚した人の多くは幸せになっていない」「4分の3の離婚が5年前には幸せな結婚生活を送っていた夫婦に起きている」「不幸せな結婚だと思っている夫婦でも離婚しないで結婚生活を続けることによってその3分の2が5年後には幸せな結婚生活を送っている」「多くの不幸せな夫婦が困難を乗り越えて幸せになっているが、それは困難を克服したからというより、結婚生活を続けるべきであるという倫理観が強く、続けることによって時間が問題を解決してくれている」等々の結果が出ている。
 離婚が子供に当たる悪影響はさらに深刻だ。両親が離婚した子供たちを25年間追跡調査したジュディス・ワラースティン博士は共同著作した「離婚の予期せぬレガシー」の中で、こうした子供たちが鬱病に苦しみ、学力が劣り、ほかの子供たちと比べて多くの問題行動があり、大人になっても異性との関係が築きにくく、離婚を繰り返す傾向が強い、と指摘している。そしてこうした子供達3分の2は子供を作らないという。人生や結婚生活には困難がつきものであり、子供たちは両親がその困難に立ち向かう姿から生き方を学ぶ。しかし、夫婦間の問題に真摯に取り組むことなく安易に離婚してしまうと、子供たちからこうした貴重な生き方の指標さえ奪っているということだ。離婚は夫婦に幸せをもたらさないばかりか、将来幸せな結婚生活をして子供を産み家族を作るという経験さえも子供たちから奪ってしまっている。安易な離婚は厳に慎むべきだ。
 これ以上、A氏のような罪のない男性が子供から引き裂かれることのないように、そしてA氏の妻のような普通の女性がフェミニストの甘言に騙されないですむように、今一度フェミニズムの過激思想、革命思想に対して警鐘を鳴らすべきだ。離婚は夫婦や子供を不幸に陥れるばかりか少子化をも加速させてしまう。日本の素晴らしい伝統的家族制度が過去の遺物になってしまう前に叡知を結集して早急に家庭崩壊を食い止めないと今の日本に残された時間はあまりない